女流時代小説作家のポータルサイト
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宇江佐真理、北原亞以子、澤田ふじ子、杉本苑子、畠中恵、松井今朝子、
宮部みゆき、諸田玲子 などなど
有名どころの女流作家さん15名の時代小説をひとつに集めたもの。
こういう本って、いわゆるポータルサイトのようなもので、
新しい作家と出会うきっかけとしてほしいという
選者の願いがこめられているのではないかと思う。
女性作家が描いた時代物は、元々大好物で
ほとんどの作家さんの作品は読ませていただいたことがあった。
宇江佐真理さんの髪結い伊三次シリーズとか
もう本当におもしろい。
中で初めてで、しかも一番おもしろかったのが
山崎洋子さんの「狂女」
明治時代の俥屋さんの話で、
明治時代のこの時期じゃないと成り立たない物語。
蒸気機関車から電車に移行する時代。
そのことで俥屋さんが仕事を失おうとする時代。
異人さんが多く日本に住むようになった時代。
女性が外で働くようになった時代。
この時代の背景がよくわかり、勉強になった。
女性が外に出るようになるという明るい部分と
そのうしろにある危うさ。
「そうね。じゃあ、うんと熱い紅茶と、シュー・ア・ラ・クレームをちょっとだけ・・・」
なんていう
西洋かぶれの部分もおもしろかった。
んでもほかの作品も全部おもしろかったよ。
女性作家さんの時代物はとにかく読みやすくていいね。

お願いしますアンネ・フランクの記憶/小川洋子
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なんとこの本、昨年の12月15日から読み始めて
今日ようやっと読み終えたという
なんとも細マッチョな本。
1ヶ月以上かかったおかげで、
読んでいる最中の(もなかじゃないよ)1月11日に
この本でも登場するアンネ一家の支援者ミープ・ヒースさんが亡くなるという
機会に遭遇した。
ミープさんは「思い出のアンネ・フランク」(現在絶版)
という素晴らしい著書があり、
その本でもかいま見える彼女のキリッとした性格が
こちらの本でも現われていて、あまりのかっこよさにグッとくる。
若い人でも恐怖を覚える急な階段の上にミープさんの居住スペースがあり、
どうしてもあの階段が、まぶたの裏に焼き付いて離れないのだ。
と、小川さんが気がかりでたまらない家に
亡くなるまで住んでいたのかはわからないが、
ミープさんの「アンネでお金もうけはしない」という決心が伝わってきた。
あとは、アンネの日記にも登場するジャックと会ったり、
ジャックはご主人とラブラブでとってもキュートなおばあちゃん。
実際にナチスの収容所に入った経験を持つユダヤ人の男性たちに会ったり
アンネの生家や
アウシュビッツを訪れた旅行記。
アンネの日記ファンのわたしには垂涎の一冊なのに、
一ヶ月以上も読み終わるのに要してしまったのは、
これはもう「著者と読者の相性」だけの問題で、
アンネの日記ファンだったら、ぜひぜひおさえておきたい一冊である。
化粧ケープは所々薄茶色のしみができているが、まだ十分に上品でかわいらしい。
薄手の生地で、全体に小花を散らした模様が広がり、ピンクの縁取りがしてある。
(アンネとゆかりの品々 より)

天使のナイフ/薬丸岳
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妻を殺された男が、
犯人が13歳の少年たちだということで法律の壁に阻まれ、
犯人がどこに住むどんな人物たちなのかを知らされることなく
事件は終わりを迎える。
終わりを迎えたはずなのに、今になって
犯人の少年たちが次々と殺されはじめた。
男を犯人扱いする警察とマスコミたち。
こうなったら自分で犯人を捜すのだーっ・・・と動けば動くほど
事件が起り、ますます怪しまれる始末。
真犯人と、妻の過去。
このふたつの謎が同時に進み、
伏線も回収されつつ謎がいよいよ解けようとするとき、
ある暴れん坊が登場して、乱闘シーンが始まって
本来ならラストの盛り上がりを感じなければならない部分なのに、
なんだかとても残念な感じを持った。
「この幕の引き方?」って。
わたしも若かりし頃、
自分勝手に物事を解釈して、意見が受け入れてもらえないときは
姑息な手段をとったこともある。
姑息な手段をとるということは、自分に力がないということを知っているからだ。
わたし以上に姑息な、殺人という手段をとるこの真犯人が
最後に大々的に暴れるかいな?
力がないことを知っている人間は、
追いつめられると自殺を選ぶのではないだろうか。
自殺でなければ、素直に逮捕に応じるか。もしくは逃げるか。
暴れることが出来る犯人だったら、
こんなに卑怯な手段を選ばないし、ここまでの緻密さもないのではないか。
事件の複雑さと犯人像が噛み合っていないように思えた。
ではあるけれど、
それまでの話の進め方、少年法のこと、蚊帳の外の被害者家族、マスコミのうざさ等々、
とてもおもしろく読んだ。
少年が、教育を受けることで更正のチャンスを与えられるのだったら、
成人にも同じチャンスを与えればいいのに。
チャンスがあれば、成人だって成長するはず。














